タッチとは | What is Touch

“赤ちゃんにとって、ボディタッチは必要不可欠なものです。
たとえ、他の全ての欲求が満たされていたとしても、
タッチがなければ、赤ちゃんは苦しみ続けるでしょう。”


アッシュリー・モンタギュー博士

タッチとは?

●辞書の定義
身体の一部が触覚を通して、知覚する程度に接触すること。わかるか認めるか程度に、触れるか感じるかすること。
身体の一部(手や足)で何かを感じること。

ベビーマッサージにおけるタッチとは?


タッチ(触覚)は、赤ちゃんが子宮にいるときから生じるものであり、また、感覚の中でも中心的な役割を果たしています。生まれたときに最も発達している感覚であり、お母さんとのはじめてのコミュニケーション手段となります。触覚の知覚情報は、その他の感覚器官(嗅覚、味覚、聴覚、視覚)に重要な役割を担っています。また、人類は、タッチによって繁栄してきたとも言えるでしょう。子どもが求めているスキンシップ、愛情、安全、刺激、運動といった欲求を満たすためには、健全で、赤ちゃんへの愛情のこもったタッチが必要なのです。また、赤ちゃんが健康的に発育するためにもタッチは重要と言えます。子どもの頃に、沢山のタッチを受けたかどうかで、成長してからの精神的バランスや身体的な強さ、健康的な人生を送れるかどうかに影響してくるのです。ベビーマッサージは、このタッチの力により、親やお世話をする人に、赤ちゃんと、愛情、安らぎ、育児のコミ ュニケーションをする機会を提供することができます。タッチは非常に簡単でありながらも、愛していること、気にかけていること、注意していることなどを伝えるための大変重要な役割を担っているのです。子どもが健康で幸せに成長するためには、赤ちゃんの心と身体を育むタッチによって安定と愛着を築くことが大切なのです。


タッチに関する経験は人それぞれ異なるということを理解しておきましょう。タッチの経験は、その人の家族や文化がタッチをどのように見てきたか、あるいは、過去にあった経験など、その人が生活している環境に影響を受けていることがあります。指導者自身も様々なタッチを感じ、理解しておきましょう。そうすることで、クラスの参加者に対しても思いやりをもつことができ、共感を持って指導することができるようになります。様々なタッチを理解することで、人がそのタッチをどのように感じているか、また、同じタッチでも他の人は違う感じ方をしているかもしれないといったことが分かってきます。